金融プログラマー
金融プログラマー
金融プログラマーとは、金融会社や金融に関連したシステムを作るのが仕事です。かつては、銀行、保険会社、証券会社や、クレジットカード会社などといった金融機関のシステムを構築・メンテナンスするのが仕事でした。
しかし、近年はインターネットを使った商取引やバンキング・キャッシングが普通に行われるようになったり、携帯電話にお財布機能などがつくなど、簡単に分類することが難しくなってきました。
そのため、お金や、電子商取引などに関連する一連のシステムを開発するプログラマーを金融プログラマーと言ってもよいでしょう。
必要とされる技術
かつて、メインフレームという巨大なコンピュータが中心だったころの金融のシステムでは、COBOL言語がつかわれていました。現在でも継続して使われていますが、現在、新規のシステムを開発する場合、使われるのはもっぱらJava言語です。
さらに、Javaを用いてエンタープライズシステムを開発するJ2EEという技術も必要になります。J2EEとは、企業の業務システムなどの開発に使われるサーバ用APIからなっています。詳細は、以下の表1の通りになります。
表1.金融プログラマが必要とする技術
項目 | 内容 | 詳細 |
プログラミング 言語 | Java | オブジェクト指向のプログラミング言語 |
C# |
プラットフォーム 技術 | J2EE | JSP/Servlet/EJBなどからなるJavaのビジネスシステム |
ASP.NET | C#のプラットフォーム技術 |
SQL | データベース技術。MySQLたOracle/SQLServerなどが使用される。 |
HTML | Webを記述する言語。 |
ソフトウェア 工学 | 開発プロセス | ウォーターフォール・スパイラル型の開発プロセス |
UML | オブジェクト指向の言語の設計方法 |
ソフトウェア テスト | ソフトウェアの品質を保証するテスト技法 |
プログラミング以外のポイント
金融の知識
金融分野の仕事であることから、当然ながら金融の知識が必要となります。銀行・証券・保険会社の業務の内容を理解しましょう。また、金融全体に共通する、簿記・会計の知識があるとなおよいでしょう。
情報セキュリティ
他の業務もそうでしょうが、特に金融はセキュリティが非常に大事になってきます。顧客情報はもちろんのこと、業務内容など、うっかりと社外でしゃべってしまったりしないように気をつけましょう。
また、職場にUSBなど、外部にデータを持ち出すことのできるデバイスの持ち込みなどが禁止の場合が普通です。職場のルールを守り、情報の漏えいが起こらないように心掛けましょう。
仕事の進め方
服装
現在ソフトウェア開発を行っているような企業は、服装が自由である場合が多いのですが、金融に関しては、クライアントである金融機関で働く場合がおおいといったことから、スーツ着用というケースが多いのが特徴です。
キャリアデザイン
金融プログラマーとしての一般の進路は、何年かプログラマーとしての業務を経験したのち、SEとしてシステム全体の設計・開発や保守などを行うというコースに進むケースが多いのが特徴です。SEになったのちに、中小企業診断士などの資格を取得し、コンサルタントなどになる人もいます。
年収
勤務している企業や業務の内容にもよりますが、一般的に製造業などに比べれば高いのが特徴です。SEになれば、1000万円から2000万円の年収を得る人もいます。