ハードウェア①
ハードウェアとは何か
コンピュータのハードウェアとは、簡単にいえば、コンピュータ本体のことを意味する言葉です。例えばパソコンやスマートフォン、タブレットPCやゲーム専用機などなど、コンピュータが入った機械そのものがハードウェアです。
ただ、現在はコンピュータにつける周辺機器なども、総称してハードウェアと呼ぶのが今は一般的です。とにかく、コンピュータにまつわる電子機器そのものがハードウェアである、と理解をしておけばいいでしょう。ただ、ここではまず狭い意味でのコンピュータ本体の話に的を絞って説明します。
主なハードウェアの種類
では、コンピュータのハードウェアにはどのような種類があるのでしょうか?現在、あらゆる機械類にコンピュータが入っているため、その全てを説明するのは困難ですが、主なものでは以下のものがあります。(表1-1.)
種類 | 内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
パソコン | パーソナルコンピューターの略です。非常に多く利用される種類のコンピューターで、皆さんの目の前にあるマシンのことです。本体は、コンピュータそのものと、キーボード・ディスプレイ・マウスから構成されており、卓上に置くデスクトップ型と、ノートブック型に分けられます。 大きく分けて、WindowsとMacの二つの規格があります。
|
||||
携帯電話 スマートフォン |
現在もっとも多く利用されているタイプのコンピュータと言えます。数値キーのついた従来型の従来型の携帯電話と、スクリーン上を指でなぞって操作するタイプのスマートフォンに分かれます。主な機能は電話ですが、その他にもインターネットに接続したり、さまざまなアプリケーソンソフトを実行することが可能です。 スマートフォンの規格にはには大きく分けて、アップル社のiPhoneと、Google社のAndroidといったものがあります。 ■スマートフォン |
||||
タブレットPC |
スマートフォンよりも大型のタイプで、ディスプレイを直接指で操作するタイプのコンピュータです。スマートフォンとの違いはメインの機能が電話ではない点と、本体が総じてスマートフォンよりも大きいというて点です。 企画としては、スマートフォン同様にアップル社のiPhoneと、Google社のAndroidといったものがありますが、近年では、マイクロソフトのウィンドウズ搭載のモデルも増えています。 ■タブレットPC(Apple社のiPad) |
||||
メーンフレーム コンピューター |
企業に基幹業務システムや銀行システムなど用いられてる大型コンピューターの事をいます。その性質上、パソコンなどと比べて安定性が格段に高いのが特徴です。現在は主にIBM社の製品が利用されています。 全盛期と比べ需要は減ったものの、依然として存在意義は維持しています。 ■メーンフレームコンピューター ※画像提供:Wikimedia Commons |
||||
スーパー コンピューター |
科学技術系の高速演算に特化したシステムで宇宙開発や気象データの解析などに利用されています。日本製の製品は、地球シミュレーターなどがあります。 ■スーパーコンピューター:京(けい) ※画像提供:Wikimedia Commons |
ハードウェアの仕組み
五大装置
コンピュータシステムは、様々な要素によって構成されています。たとえば、パソコンを例にとってみると、
- キーボード
- マウス
- コンピューター本体
- ディスプレ・プリンター
などといったもので構成されています。実は、一般に、コンピュータのハードウェアは、五大装置(ごだいそうち)と呼ばれるものに分類されます。(表1-2)
表1-2.五大装置の分類と機能装置分類 | 概要 | 具体例 | |
---|---|---|---|
① | 入力装置 | プログラムやデータなどを主記憶装置へ投入する装置 | キーボード、マウス、タッチパネル、カメラ、マイクなど |
② | 主記憶装置 | 投入されたプログラムやデータを記憶しておく装置 | メインメモリー(DRAMなど) |
③ | 制御装置 | 実行中のプログラム命令を解析し各装置に 制御信号を送信する装置 |
CPUまたはMPU(中央処理装置)とも言う。 2つの装置が組み込まれたものが標準 |
④ | 演算装置 | 算術演算・論理演算などを実行する装置 | |
⑤ | 出力装置 | 処理結果の出力を行う装置 | ディスプレイ、プリンター、スピーカーなど |
以上が、コンピュータを構成する五大装置です。(図1-1./図1-2.参照)
図1-1.コンピュータを構成する五大装置
図1-2.パソコンの中の五大装置
基本的な仕組み
これら装置は密接に関連しあい、動作しています。1+2の計算をして画面出力するプログラムを例にして、これらの装置間の関連と処理の流れを説明しましょう。
- 入力装置から、プログラムを起動させる命令が入力される。
- 主記憶装置に命令が入ったことを制御装置が察知し、主記憶装置内のプログラムを探索する
- 主記憶装置に該当プログラムがあればそのまま実行する。存在しない場合は、補助記憶装置から呼び出し、主記憶装置にコピーし、呼び出す。
- 演算装置にデータが渡り、1+2の計算の答えを主記憶装置に書き込む
- 制御装置は、計算結果を出力装置に転送する。
以上のことからわかるとおり、コンピュータの仕組みとは、プログラムが主記憶装置にあり、入力装置からの指令でそれが演算装置によって実行され、制御装置を経て出力装置で出力されるという流れになります。
このような、現代主流のコンピュータのことを、ノイマン型コンピュータと言います。この名前は、現代のコンピュータの父である、フォン・ノイマンから取ったものです。