リスクとリータン

リスク管理

リスクとリターン

本来、投資を始めたいと考えている人ならば、実際のところは早く具体的な投資方法やテクニックについて知りたいと思われていることでしょう。しかし、ちょっと待ってほしいのです。そういう考え方が、実は投資において一番危険な考え方なのです。

どんな投資にも、リスクリンターンの、両方が存在します。リターンとは収益、すなわち、利益を得ることであり、投資家はそちらを気にしすぎるあまり、ついついリスクについて考えることを忘れがちになるものです。

しかし、実はこれから投資を志す人間がまず最初に気をつけなくてはならないことは、じつはもうひとつのリスクについてなのです。リスクとは、分かりやすくいえば投資で損をする危険性です。投資に関して知識のない人は、このリスクを過度に恐れたり、逆に軽く考えてしまったりします。これが一番危ないことです。

そこでまずは、投資におけるリスク管理について学んでいくことにします。

損切りについて学ぶ

投資のリスク管理において最初に学ぶべきこと、それは損失を限定すること、つまり「損切りをする」ことを学ぶことです。第1日目で「損をするな」というウォーレン・バフェットの言葉を引用しつつ、このようなことを言うのは変化もしれませんが、実は決して矛盾しません。

なぜなら、人間は神ではないので、どのような投資でも100発100中で成功させることはできないのです。つまり、ある時は成功し、ある時は失敗することもあるわけです。大事なのは、損を出したときには、損が小さいときに素早く撤退すること。これがポイントです。

この考え方は、柔道を学ぶ際に、一番最初に「受け身」を学ぶことに似ています。柔道には様々危険な技があり、下手をすると大けがをしてしまう可能性があります。そこで、柔道家は、まず初心者に受け身を教えて、怪我をするリスクを最小限にするわけです。

投資のルールを確立しよう

投資における最悪の事態

投資が連戦連勝がないのと同様に、連戦連敗もありません。つまり、やっていれば必ず利益を上げるチャンスが巡ってくるというときがあります。大事なのは、その時に肝心な投資資金が枯渇していないことです。

損切りをすれば、確かにその分資金は減少します。しかし、ルールを減少して「投資金額の2%の損失が出たら損切りを行う」といったようなルールを確立しておきさえすれば、いざというときにも、勝負できるだけの十分な資金は手元に残っています。

つまり、損切りのおける損失は、本当のチャンスが巡ってきたときに勝負をするために必要な、いわば必要経費だと言えます。そこで、投資においては、絶対に「これ以上の損失を出したら損切りをする」というルールを確立し、厳格に守らなくてはなりません。

出口戦略を決めて利益を上げる

損切りに関してりかいができれば、あとはどんな投資を始めても大丈夫だと言っても良いでしょう。あとは、利益が出せる時に、損切りをした金額よりも多くの利益を稼ぐことができれば、投資は成功です。その際に大事なのが、「出口戦略」です。

出口戦略

「出口戦略」とは、どの段階で利益を確定するか、ということです。例えば、株を買って、株を売る時に利益を発生すればそれが利益になりますが、このタイミングを決めるのが出口戦略です。このルールをしっかり理解しないと、せっかく出た利益を失う可能性があります。

つまり、投資とは、入口と出口をしっかりと決めて、損失を限定し、利益が出た時もルールに従って確実に利益を上げるということなのです。

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